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【きょうのギモン】職務質問には応じなくても大丈夫ですか?

弁護士

神野由貴


【きょうの弁護士】神野 由貴
税関職員の経歴を経て、弁護士に。アディーレ法律事務所にて、不貞慰謝料の請求における交渉・訴訟、また弁護士の視点からマーケティング施策などに携わる。プライベートでは、小学生の頃からの歴史好き。歴史ドラマやYouTube、書籍など、普段から様々な歴史コンテンツを楽しみ、時間ができれば、歴史的な名所にも足を運んでいる。


急いでいるときなど、煩わしく感じられるかもしれない「職務質問」ですが、結論として、法律上は応じなければならない義務はありません。

なぜなら職務質問は「任意捜査の原則(刑事訴訟法第197条1項)」が当てはまると考えられ、 質問に応じるかはあくまでも任意 だからです。

さらに強制的に警察官が、職務質問に応じさせることは違法であり、できません。


とはいえ職務質問は、犯罪の予防や鎮圧などを目的とした「行政警察活動」であり、法律上、警察官に認められた正当な権限です。

そのため、むやみに拒否することはおすすめできません。不適切な対応をしてしまい、無用な不利益を被ることにもつながり得るためです。

たとえば職務質問をしてきた警察官に暴行を加えたり、強引に振り切ったりしたら、 公務執行妨害で現行犯逮捕されてしまう可能性 があります。


また過去の裁判例を見ても、よほどのことがない限り、職務質問が「違法」と判断されることはありません。

「法的に応じる義務はない」という言い分はもちろん間違ってはいませんが、現実的に考えると、やはり職務質問には真摯に対応した方がいいでしょう。

サッサと応じてしまった方が早く解放され、結果的に余計な時間を取られずに済むはずです。

ただし、もし職務質問があまりにしつこく、 「これは違法なのでは?」と感じたら、トラブルを回避するためにも、その内容を録音 しておくことをおすすめします。